稲作サポーター 小出さん

和泉仲通り商栄会・こいで生花店の小出さんが稲作のサポートに携わるようになったのは、新泉小学校に息子さんが通っていたころにさかのぼります。「環境サポーター」として花壇の植替えや管理、卒業式に使う鉢植えを生徒と一緒に育てたり、野菜の苗植えの手伝いをしていました。その頃はバケツで稲を育てており、数年間全滅だったのだとか。それを見かねた小出さんが、物置き場と化していた田んぼのスペースを使えるようにしてはどうかと校長先生に提案。4・5 年の先生とPTA が協力して田んぼを作ったそう。物を片づけ、土を1メートルの深さまで掘り、水がはけないようにブルーシートを敷いて土を入れる。文字にすると簡単だけど、すごく大変な作業だったのでしょう。なにせ今回の土づくりをみて、土を柔らかくする作業だけでも重労働。それなのに、1メートルも掘るなんて!本当に頭が下がります。それもこれも、当時5年生になる息子の稲作は成功して欲しいからという気持ちがモチベーションになったのだとか。

杉並和泉学園のスカイコートに田植えができる場所ができたのは、当時の相馬校長先生がバケツ稲しかできなかった和泉小でも、新しい学校では田植えをさせてやりたいとの思いから実現したそうです。でも、当初屋上にそんなスペースがあるとは知らず、打ち合わせのときに知ることに。すでに入っている土は田んぼに不向きな粘土質で、土を半分入れ替えたり、「足りない分をバケツ稲で補う」と聞いて、新泉小に残っていた稲作用のプールをもらい受け、トラックで運んでくださったりと本当によくしてくださっています。

稲作を指導した児童から、「ぼくは農大に行って農家になりたいんです。」と打ち明けられ、今でも種を買いにお店に顔をだしてくれる子もいるんです。なんて話を聞くと、地域の方とその後も交流できていることが素敵だなと思うワタシなのでした。